キヤノンは2010年度内に二酸化炭素(CO2)排出量を管理する新たな手法を国内外の全生産拠点へ展開する。
工場のCO2排出量を固定部分と変動部分に分けて管理する手法で、09年度に一部工場で試験導入し約4万トンの削減効果があった。10年度に入って事務機市場の回復を背景に工場の稼働率も上昇しているが、新手法の全面展開によりCO2排出量の増加を抑えていく。
キヤノンのCO2排出量管理手法はまず生産量に応じて変動するCO2と、クリーンルームの空調など固定的に発生するCO2に分類。次にそれぞれの予測を立てて、実際のCO2排出状況と比較する。予測と実績の差を分析し、効率が高い機器への置き換えや既存設備の稼働計画の見直しなどで、消費エネルギーのムダ取りを行う。
日刊工業新聞
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