村田機械(京都市)は8日、大分工場(大分県豊後高田市)と子会社のムラテック竜王(滋賀県竜王町)を統合し、新会社のムラテックメカトロニクス(京都市)を10月1日に設立すると発表した。同じ電装品を生産している部隊を1社に統合することで、短納期の対応強化や生産コストの削減にもつなげることを狙う。
新会社の本社機能は滋賀事業所(滋賀県竜王町)に置く。従業員数は352人で、デジタル複合機や電子機器などを生産する。これまで別会社だった大分工場と滋賀事業所のノウハウの共有や短納期の対応強化などで、2010年度で110億円程度の売り上げを12年度に200億円に引き上げる計画だ。
また、これまで一部を外注していたプリント基板などを、大分工場での生産に切り替える。内製化率を高めることで生産コストを圧縮し、円高局面での輸出競争力を向上させる。2年後をメドに約15億円分を内製化する考えだ。
大分工場はデジタル複合機の基幹工場だが、新興国などからの引き合いが多い汎用機の生産は、生産コストが低い中国に移管を進めている。村田大介社長は「海外生産が多くなり大分工場の保持が難しくなってきたため、内製化率をあげることで複合機の生産にかかわらず安定稼働ができるようにする」と説明した。
日経新聞
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