2010年3月17日水曜日

中国成長率、10年は9.5% 世銀予測、金融「やや引き締め必要」

 世界銀行の中国事務所は17日発表した四半期に1度の中国経済報告で、2010年の国内総生産(GDP)成長率の予測を実質 9.5%とした。リスク要因として、行きすぎた金融緩和がもたらした資産バブルの懸念などを挙げ「10年はマクロ経済政策を09年に比べ引き締め気味にす る必要がある」との見解を示した。

 中国の09年のGDP成長率は実質8.7%だった。金融危機による輸出の落ち込みを大規模な公共投資で穴埋めし、政府目標の8%成長を 達成した。世銀は10年についても「公共投資が減速するものの、世界経済の回復を受けて輸出が持ち直す」と分析し、力強い成長が続くと予想した。

 インフレは「次第に鮮明になる」とし、10年の消費者物価指数(CPI)の上昇率は政府目標の3%を上回る3.7%と見込む。インフレ 予想を抑え、不動産バブルの発生を防ぐためには「金融政策のスタンスを今より引き締め気味にし、為替相場を上昇させることが効果的だ」と指摘し、人民元相 場を切り上げる必要性にも言及した。

NIKKEI NET

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