米IT(情報技術)大手のヒューレット・パッカード(HP)は9月30日、統合基幹業務システム(ERP)最大手、独SAPのレオ・アポテカー前最高経営責任者(CEO、57)を、11月1日付で社長兼CEOとして迎え入れると発表した。同社はマーク・ハード氏(53)が8月にCEOを辞任してからトップ不在が続いていたが、経営が正常化する。
ハード氏が兼務していた会長には米有力ベンチャーキャピタル(VC)のクライナー・パーキンス・コーフィールド&バイヤーズ(KPCB)のマネジングパートナー、レイ・レイン氏(63)が就く。
アポテカー氏は1988年にSAPに入社。2002年に取締役に就き、副CEOや共同CEOなどを経て2009年5月から10年2月までCEOを務めた。HPのロバート・ライアン取締役は30日の声明で「アポテカー氏は技術への情熱、国際経験、業務遂行のための規律と戦略的な思考を併せ持ち、当社がCEOに求めていた条件を満たす人物」と述べた。
HPでは前CEOで会長と社長を兼務していたハード氏がセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)にまつわる社内調査の結果を受けて8月6日に辞任。その後は最高財務責任者(CFO)のキャシー・レスジャック氏が暫定CEOを兼務していた。レスジャック氏はアポテカー氏にCEO職を譲った後もCFOにとどまる。
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