2010年5月6日木曜日

マレーシアQ1の経済成長率、HSBCが10%超を予想

マレーシアの国内総生産(GDP)成長見通しについて、HSBCホールディングスは4月26日、10.2%とする今年第1四半期の最新予想を発表した。


第2四半期の予想は8.4%、第3四半期は6.3%、第4四半期は4.5%で、今年通年については7.3%としている。輸出回復や政府の景気対策が下支えするとみている。ただし来年については世界的な貿易も軟化に転じ、リンギ高や利上げに伴い高い成長維持は難しいと分析。5.5%との穏やかな成長を予想した。


HSBCは、景気回復に伴ってマレーシアが財政緊縮路線に転じ、過去最低水準の金利の引き上げに転じていると指摘。今年末には1米ドル=3.19リンギまでリンギ高が進むと予想した。3月に2.25%に引き上げられた翌日物政策金利(OPR)については、中央銀行バンク・ネガラが年内には3.0%に、来年には3.25%にそれぞれ引き上げると予想した。


先ごろ米国の連邦準備理事会(FRB)が超低金利を維持する意向を確認したことを受け、マレーシアの通貨リンギ高が進行している。


今年第1四半期については、DBSバンクのアナリストも市場に出回っている控えめな成長予想を大きく上回るだろうと指摘。アジアにおける高い需要と電子産業における周期的な業況改善、堅調な国内消費や投資に下支えされ、11.1%の高い成長が見込まれるとした。


2010年通年の経済成長については、5.7%としていた従来予想を8.0%に上方修正した。

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