電子書籍の普及策などを検討している総務、経済産業、文部科学3省の懇談会は22日、年内に電子書籍のデータをやりとりする規格を統一することを柱とする報告案を公表した。出版物を電子書籍向けデータに変換する規格を統一することで、幅広い電子書籍端末に配信しやすくなる。また作家などの著作権を一元管理する枠組みを創設するよう提言した。
電子書籍向けの日本語表記に対応したデータ規格を統一するため、官民合同の会議を立ち上げる。会議には電子出版大手のシャープとボイジャー(東京・渋谷)が参加。規格を統一すると、データ変換のコスト削減にもつながるという。
雑誌など関係者が多い書籍を電子化する際には著作権などの配分が問題になることがある。このため、懇談会では出版物の著作権を一元管理する組織の創設を目指す。2011年度に全国の書店をネットワークで結び、在庫を把握できるシステムの運用実験も始める。
日経新聞
キー・リサーチ トップへ