アスクルが1日発表した2010年5月期連結決算は、純利益が前の期比23%減の34億円だった。顧客企業の経費削減のあおりで主力のオフィス向け通信販売が苦戦。新規導入した業務統合システムの償却費用や、個人向けネット通販事業の刷新に伴う減損損失の計上も利益を圧迫した。
売上高は1%減の1889億円だった。オフィス向け通販の利用者は増えたが、高単価のオフィス家具が低調だったことや、需要喚起のため一部商品を値下げした影響で販売単価が低下した。
経常利益は16%減の69億円。業務統合システムや新事業の企業向け資材購買代行サービスなどへの設備投資で減価償却費が増加。カタログ制作費など諸経費を圧縮したが補いきれなかった。
11年5月期は売上高が6%増の2000億円、経常利益は16%増の80億円を見込む。足元では事務用品やオフィス家具が回復傾向にある。過去分の資産除去債務について15億円を特別損失に計上するため、純利益は14%減の30億円となる見込み。
日経新聞
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