2010年8月4日水曜日

日本HP、国内POS端末市場に参入

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は国内のPOS(販売時点情報管理)端末市場に参入する。パソコン(PC)をベースにしたPOS端末2機種を小売店や飲食店、ホテルなど向けに5日から販売する。PC世界シェア1位の規模を生かし、安価なPOS端末を供給し、3年後に国内5位以内のシェア獲得を目指す。

 HPは2006年に北米でPOS端末事業に参入しており、日本での販売は今回が初めて。安く調達したパソコンの部品を活用することで価格を抑えた。最小構成で一台10万円強の価格は「競合他社より3割ほど安い」(日本HP)という。

 国内のPOS端末市場は東芝テック、NEC、富士通など国内勢が高いシェアを握り、国内勢はこれまでPOS用ソフトをあらかじめ組み込んだ専用端末に強みを持っていた。ここ2~3年で安価なPCベースの端末が普及してきたことから、PC市場で強みを持つHPは市場参入の環境が整ったと判断した。

 希望小売価格はディスプレーなしのモデルが10万2900円から。タッチ機能付きのディスプレーやカードリーダーなどが付属するオールインワン型は18万9000円から。低価格に加え、海外でも同一機種を販売・サポートする点を武器に日本市場に攻め込む。

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