オリンパスが5日発表した2010年4~6月期の連結決算は、本業のもうけを示す営業利益が前年同期比2%減の111億円だった。内視鏡などを手掛ける医療事業が国内外で伸びたものの、デジタルカメラの映像事業で赤字を計上したことが響いた。
デジタルカメラは国内は健闘したが、米欧で苦戦。とくに「低価格帯のコンパクトカメラの競争が厳しく販売台数が落ち込んだ」(川又洋伸取締役)という。
売上高は微増の2060億円。携帯電話端末の販売網拡大で情報通信事業が伸び、分析機事業の譲渡や為替の円高による減収を補った。営業外の為替差損が減り、経常利益は29%増の90億円となった。純利益は17%減の15億円。
2011年3月期通期については為替の想定レートを1ドル=87円(期初想定は90円)、1ユーロ=116円(同120円)と円高方向に修正したため、売上高は従来予想に比べ200億円減り、前期比2%増の9000億円になるもよう。ただ各段階の利益予想は変更しなかった。円高が減益要因となり、デジタルカメラの不振も響くが、医療事業などの伸びで吸収する。
映像事業については部門営業損益は期初に60億円の黒字とみていたが、トントンになる見込み。デジタルカメラの販売台数見通しを当初の1200万台から1000万台に下方修正した。
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