2010年5月25日火曜日

ノキア、ヤフーと提携 ネットサービスを実質統合、グーグルやアップルに対抗

携帯電話機最大手であるフィンランドのノキアと、インターネット検索大手の米ヤフーは24日、インターネットメールなどの事業で提携し、今年後半からネットサービスを実質的に統合すると発表した。老舗2社の連合で、同分野に強い検索最大手の米グーグルや米アップルに対抗する。

 ノキアとヤフーは今年後半から共同ブランドでネットメールや地図などの提供を始める。提供する地域や分野を順次広げて、2011年には全世界で共同展開する体制に移行する。ノキアの携帯電話ユーザーとヤフーの利用者はどちらかのネットサービスに登録していれば、もう一方の会社のサービスも同じ登録IDで利用可能になる見通しだ。

 ノキアは携帯電話の世界シェアで約4割を握る最大手で、調査会社の米IDCによると、高機能携帯電話(スマートフォン)市場でも1~3月の世界シェアは39.3%でトップ。ただ、アップルが「iPhone(アイフォーン)」で急伸し、先進国では劣勢となっており、ヤフーのネットサービスや技術ノウハウ、知名度を利用し、存在感が薄かった米国で販売攻勢をかける。

 ヤフーはネットサービスの老舗だが、検索や地図サービスなどで最大手のグーグルに大きく水をあけられている。ヤフーは検索事業では米マイクロソフト(MS)と提携して事業を統合。メールなどでは、MSとも提携関係にあるノキアと組むことで巻き返す。

 ノキアはインドなど新興国で販売を大きく伸ばしており、ノキアとヤフーは新興国でのユーザー囲い込みで先手を打ち、グーグルやアップルに対抗する。

日経新聞
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