ニコンの木村真琴社長は7日、日本経済新聞記者と会い、「デジタルカメラ事業で通信端末やネットワーク関連企業と幅広く協力関係を築いていく」と語り、ネットサービスを中心に提携戦略を強化する方針を明らかにした。一方で、規模拡大のために他社のデジカメ事業を買収する可能性については「ブランドを増やすような戦略はとらない」と否定的な姿勢を示した。
木村社長は「デジカメは撮影した画像をどのように楽しむかが重要になってくる」と強調し、スマートフォン(高機能携帯電話)など携帯端末と連携したサービス拡充を急ぐ考えを示した。
ニコンは「マイピクチャータウン」と呼ぶ画像の保存・共有サービスを提供している。すでに米アップルの「iPhone(アイフォーン)」で閲覧したり、iPhoneで撮影した画像をサイトで更新したりできるソフトを提供している。木村社長は「特定企業に限定せず、オープンな形でネット技術やサービスを開発していきたい」と語った。
デジカメ事業でのM&A(合併・買収)戦略については、ソフトウエア企業など自社技術を補完する買収はあり得るとしたものの、「他社のブランドを買収する考えはない」と強調し、業界再編に加わる可能性を否定した。
日経新聞
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