中国人民銀行(中央銀行)は15日、2009年末の外貨準備高が2兆3991億5200万ドルとなり、前年末に比べ23.3%増えたと発表した。人民元相場を実勢より低く抑えるために元売り・ドル買い介入を膨らませた結果、外貨が大量に積み上がった。米欧は中国に元相場の切り上げを再開するよう圧力を強める公算が大きい。
中国の外貨準備は06年2月に日本を抜いて世界一になった。09年末時点も引き続き世界一で、2位の日本(1兆493億9700万ドル)の2.3倍に達した。同時に発表した09年末の金融機関の人民元貸出残高は31.7%増の39兆9700億元(約534兆円)。1年間の増加額は9兆5900億元と前年の2倍近くに膨らんだ。元売り・ドル買い介入を拡大した結果、大量の人民元が国内の銀行に集まり、銀行がその人民元を積極的に貸し出しに回したことが背景にある。