2010年3月30日火曜日

インド、免税民間債で1兆ドル・インフラ開発推進:蔵相

第12次五ヵ年計画(2012-2017)期間に必要な1兆米ドル(約92兆円)のインフラ開発支出の需要を満たすため、政府は金融システムに広範な変更を加える用意がある。これには民間部門が発行する債券に免税ステータスを認めることが含まれる。Pranab Mukherjee蔵相は23日、以上の考えを語った。

デカン・ヘラルド、ファイナンシャル・エクスプレス、ザ・ヒンドゥー、ヒンドゥ・ビジネス・ライン、エコノミック・タイムズが3月22/23/24日報じたところによると、23日、計画委員会(Planning Commission)が主催したインフラ開発に関する会議の席上、計画委員会議長を務めるManmohan Singh首相は、現行第11次五ヵ年計画の5,000億米ドル(約46兆円)から2倍に拡大が見込まれる次期五ヵ年計画のインフラ開発投資需要に応じるため詳細な計画を準備するよう関係部門に指示した。

これを受けてムカジ蔵相は、非銀行金融会社(non-banking finance companies)やその他の民間金融機関がインフラ開発プロジェクトのために起債した債券に、免税優待を認める可能性を示唆した。蔵相は 2010-11年度予算案発表に際して、免税待遇が受けられる特定債券投資の10万ルピー(約20万円)上限の撤廃や、年間最大2万ルピー(約4万円)の所得税免除を提案した。大蔵省筋は、「具体的計画は今のところ聞いていないが、何らかの修正が加えられるとすれば、国会下院の予算案審議の過程で提案されるだろう」とコメントした。蔵相はこの他、金融機関のインフラ産業に対するエクスポージャー上限規定を緩和すること等に言及した。

計画委員会のMontek Singh Ahluwalia副議長は、『インフラ投資(Investment in Infrastructure)』報告書の中で、第11次五カ年計画期間(2007-2012)のインフラ投資額は目標の5,000億米ドルに近いものになると見通した。これは主にテレコム部門の投資が予想を上回ったため。また第12次五ヵ年計画期間には国内総生産(GDP)の9.95%に相当する409 万9000クロー(約84兆円)のインフラ開発投資がなされねばならないと言う。

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