三菱製紙が11日発表した2010年3月期の連結決算は、最終損益が15億円の赤字(前の期は11億円の黒字)だった。景気低迷に伴い、紙の販売数量や価格が落ち込んだ。紙の需要減少に対応するため、高砂工場(兵庫県高砂市)などの生産設備の一部を停止し、減損損失15億円弱が発生した。
売上高は前の期比13%減の2197億円だった。08年秋のリーマン・ショック以降、カタログやチラシの需要は落ち込んでおり、販売数量は前の期比より15%減少した。
経常利益は41%減の26億円だった。販売数量の落ち込みが93億円、価格下落が45億円の減益要因になった。木材チップなど原燃料価格の下落が94億円、コスト削減は16億円の増益要因になったが、販売面のマイナスを補えなかった。
日経新聞
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