シチズンホールディングスが11日発表した2010年3月期の連結決算は、最終損益が35億円の黒字(前の期は258億円の赤字)だった。前の期に膨らんだ固定資産の減損損失などの特別損失が減ったほか、減価償却費や人件費などの固定費を圧縮した。
売上高は前の期比15%減の2525億円だった。円高による海外売上高の目減りや国内個人消費の低迷で、主力の時計事業の売り上げが7%減った。電子部品事業も、音響部品など不採算製品からの撤退に加え、携帯電話向け発光ダイオード(LED)などが振るわず24%の減収だった。ただし、固定費削減効果で営業利益は約5倍の72億円と、大幅増益となった。
11年3月期は売上高が前期比9%増の2750億円、純利益が84%増の65億円を見込む。足元では電波式ソーラーモデルを中心に女性向け小型腕時計「クロスシー」などが好調で、同日記者会見した山田修常務は「腕時計市場は順調な回復を続けている」と語った。
日経新聞
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