2010年9月9日木曜日

キヤノン、2年ぶり自社株買い 500億円上限に

 キヤノンは9日、500億円を上限に自社株買いを実施すると発表した。同社の自社株買いは約2年ぶり。業績の改善や在庫の削減で現預金が積み上がっており、資本効率を高める。

 日本企業が今年4月以降に設定した自社株式(普通株のみ)の取得枠金額としては、セブン&アイ・ホールディングスと野村ホールディングスの各500億円に並び、最大規模とみられる。

 キヤノンの自社株買いは今月10日から11月12日まで。上限は1500万株で取得済みの自己株を除く発行済み株総数の1.2%に当たる。将来の株式交換によるM&A(合併・買収)に備える狙いもある。

 野村証券によると、8月に自社株の取得枠を設定した企業数は前年同月比75%増の96社と、1年8カ月ぶりに増加に転じた。株価が低迷するなか、自社株の需給を引き締め、株主配分の拡充に動く企業が増えている。

日経新聞
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