2011年4月1日金曜日

セイコーエプソン 青森子会社も再開へ、福島のみ閉鎖中

 セイコーエプソンは4月から、金属粉末や人工水晶を手掛けるエプソンアトミックス(青森県八戸市)の操業を段階的に再開する。震災で4拠点が操業停止していたが、これで福島第一原発の避難区域にあり閉鎖中のエプソントヨコム福島事業所(福島県南相馬市)を除く3拠点すべてが再開する。
 エプソンアトミックスは金属射出成形部品と人工水晶を4月初旬から、生産設備・装置が津波で浸水した金属粉末は4月末の生産再開を見込む。プリンター部品や水晶デバイスを担う秋田エプソン(秋田県湯沢市)は22日から全品目で、インクジェットプリンター部品や半導体を生産する酒田事業所(山形県酒田市)と東北エプソン(同)は28日から一部品目で操業を再開している。

日刊工業新聞

キヤノン デジカメの大分工場も一部再開

 キヤノンはデジタルカメラの中核生産拠点、大分キヤノン(大分県国東市)の一部操業を1日に再開する。協力会社などからの供給部品は依然不足しているが、在庫部品を使って短時間生産する。
 同じくデジカメ製造の長崎キヤノン(長崎県波佐見町)は3月30日から同様の措置を取って一部生産を再開した。デジカメ製造関連会社の宮崎ダイシンキヤノン(宮崎県木城町)は操業を停止しており、再開のめどは立っていない。

日刊工業新聞

ニコン、宮城の2工場で生産再開

ニコンは31日、東日本大震災の影響で操業を停止していた仙台ニコン(宮城県名取市)と宮城ニコンプレシジョン(宮城県蔵王町)が生産を再開した。これで被災したすべての工場で操業を再開した。仙台ニコンはデジタル一眼レフカメラ、宮城ニコンプレシジョンは半導体・液晶露光装置用部品の生産拠点。

日経新聞

京セラミタ、北欧の広告・販促機能を集約

 京セラミタは北欧4カ国にある販売拠点の広告宣伝やマーケティングの機能をスウェーデンの子会社に集約する。販売戦略や価格設定に関わる意思決定をスウェーデンで統括し、各国の販売会社は顧客への販売と保守などのサービスに専念する。広告費などを戦略地域へ集中的に投じられるようにし、販売拡大を目指す。

 京セラミタの欧州全体の売上高は2011年3月期で1200億円超の見通し。北欧地域では30億円程度となる見込み。

日経新聞

2011年3月29日火曜日

OKIデータ、事務機器消耗品の梱包箱-茶色段ボールでCO2削減

 OKIデータ(東京都港区、杉本晴重社長、03・5445・6111)は、事務機器用消耗品の梱包箱を茶色の段ボールに切り替え、環境負荷を抑える。現在活用している白色の段ボールは見た目は良いが、生産での環境負荷が茶色の段ボールよりも大きかった。3月中に国内出荷のすべての梱包箱を茶色の段ボールにして、年450キログラムの二酸化炭素(CO2)排出量を削減する。
 茶色の段ボールを採用するのは、プリンターや複合機に使うトナーやイメージドラムなどの消耗品の梱包箱。200種類あり、年80万箱を使っている。
 白色の段ボールは茶色の段ボールの表面にコーティング材を貼り、薬品で脱色して生産する。茶色の段ボールはコーティング材や薬品の使用と脱色工程を省けるため、梱包箱生産の環境負荷を低減できる。また使用後のリサイクルもしやすくなる。

日刊工業新聞

エプソン、IJ方式で半導体ウエハー印字を傷めず高速化する技術開発

 セイコーエプソンは半導体のウエハーやチップに文字を記す装置用に、インクジェット方式を使うことで対象物を傷めず高速に印字できる技術を開発した。従来のレーザーで刻印する技術と比べて薄型化が進む半導体を破損させにくく、8インチウエハー全体に印字した場合にかかる時間は最大83%短縮できて1分になる。2011年内に開発した技術を用いた装置を商品化する。
 新技術は従来のレーザー方式がICチップやシリコンウエハーに1文字ずつ彫るのに対して、紙に印刷するインクジェットプリンターと同様にインクを吐出するヘッドが水平方向に動いて文字・数字や2次元コードを高速印刷する。紫外線(UV)を当てると硬くなる白インクを採用し、視認性にも優れる。
 100マイクロメートル厚の対象物に破損なしで書け、最小文字サイズはレーザー方式と同等の0・3ミリメートル。

日刊工業新聞

富士フイルム 宮城のデジカメ工場再開

 富士フイルムはデジタルカメラなどを製造する富士フイルムデジタルテクノ(宮城県大和町)の操業を再開した。これで生産停止していた最高級コンパクトデジカメ「ファインピックス X100」の出荷も順次始め、4月上旬から販売可能になる見通しだ。

日刊工業新聞

2011年3月28日月曜日

中国1―2月:ソフトウェア業界収入2167億元

 2011年3月25日、中国工業情報化部は、中国1―2月のソフトウェア業界収入が、2010年同期比23.8%増の2167億元(約2兆6833億円)となったことを発表した。
 また、同期利潤は、2010年同期比31%増の271億5000万元(約3362億円)であった。

China Press

リコー 宮城のトナー工場、一週間で稼働の見込み再開へ

 トナー製造の東北リコー(宮城県柴田町)は一部の生産ラインが早ければ約1週間で稼働を再開する見通し。ただ、損傷の激しい生産ラインについては復旧まで1、2カ月かかる見込み。光学製品のリコー光学(岩手県花巻市)と金型製造の迫リコー(宮城県登米市)が一部操業を始めた。
 大型印刷機製造のリコープリンティングシステムズ(茨城県ひたちなか市)は一部のラインがすでに復旧したが、全ラインが稼働するには最大で4週間程度かかる予定。

日刊工業新聞