2011年3月29日火曜日

エプソン、IJ方式で半導体ウエハー印字を傷めず高速化する技術開発

 セイコーエプソンは半導体のウエハーやチップに文字を記す装置用に、インクジェット方式を使うことで対象物を傷めず高速に印字できる技術を開発した。従来のレーザーで刻印する技術と比べて薄型化が進む半導体を破損させにくく、8インチウエハー全体に印字した場合にかかる時間は最大83%短縮できて1分になる。2011年内に開発した技術を用いた装置を商品化する。
 新技術は従来のレーザー方式がICチップやシリコンウエハーに1文字ずつ彫るのに対して、紙に印刷するインクジェットプリンターと同様にインクを吐出するヘッドが水平方向に動いて文字・数字や2次元コードを高速印刷する。紫外線(UV)を当てると硬くなる白インクを採用し、視認性にも優れる。
 100マイクロメートル厚の対象物に破損なしで書け、最小文字サイズはレーザー方式と同等の0・3ミリメートル。

日刊工業新聞