2010年12月10日金曜日

キヤノン、再生複合機で中南米進出-低価格需要にマト

 キヤノンは再生複写機・複合機事業で中南米市場へ進出する。2011年にもメキシコで発売し、ブラジルなど南米各国へも順次展開する。回収した中古機を再生処理して販売する同事業は製造時の二酸化炭素(CO2)排出が大幅に削減でき、現在は環境意識の高い日本と欧州で展開する。製造コストが新品の半分程度で済むことから割安で販売できるため、低価格志向の強い新興国でも需要があると判断した。国内事務機器大手が同事業で中南米へ進出するのは初めて。
 北米で回収した複合機を米国のプリンター用トナーカートリッジ生産拠点、キヤノンバージニアで再生処理して中南米各地へ供給する。同拠点は09年まで行っていた複合機再生事業を休止中だが、来年にも事業を再開する見込み。再生処理では部品レベルまで分解して、洗浄、再組み立てを行い、新品と同等の性能と外装に回復させる。

日刊工業新聞