2011年6月13日月曜日

大日本スクリーン製造、中国でCTP装置増産

 大日本スクリーン製造は8月にも中国に印刷用刷版描画(CTP)装置の新工場棟を完成し、現地の年産能力を現状から倍増の1000台以上に引き上げる。コスト競争力強化や中国市場の需要取り込みなどが狙い。投資額は数億円規模。現地部品調達率を高めるなどコスト削減を進め、赤字事業となっているCTP装置を含む印刷関連機器を2012年3月期に黒字転換する原動力にする。
 中国子会社「美迪亜印刷設備(杭州)」(浙江省杭州市)の敷地内に、2棟目の新工場棟を建設する。既存工場棟の延べ床面積は3450平方メートルで新工場棟の延べ床面積はその2倍程度になる見込み。
 円高が続いているうえ、中国は地場メーカーも多く価格競争が激しい。先進国は買い替え需要が中心だが、経済成長を背にアジアやブラジルなどの新興国で市場が拡大しているため、国内から移管するCTPの生産対象機種を増やすなどコスト低減につながる中国の生産を加速する。

日刊工業新聞