2010年6月24日木曜日

クラウド市場、17%増の6.2兆円に 米社予測

2010 年、企業の導入進む
 米調査会社のガートナーは22日、ネットワーク経由でソフトウエアや情報サービスを利用する「クラウドコンピューティング」の世界市場規模が2010年に683億ドル(約6兆2000億円)になるとの予測を発表した。前年と比べた増加率は17%とIT(情報技術)市場全体を大きく上回り、企業などのクラウド導入が加速しそうだ。

 ガートナーは4月、世界のIT市場が10年に前年比5%増の3兆3940億ドルになるとの予測を発表している。クラウドはさらに高成長が続き、14年の世界市場は09年の約2.5倍に当たる1488億ドルまで拡大する見通しだ。

 10年の地域別の構成比は米国が58%と最大で、24%の西欧や10%の日本が続く。クラウド普及では米国が先行したが今後は他地域でも拡大。14年には米国の割合が50%まで下がる一方、英国が29%、日本が12%にそれぞれ増える。金融や製造業に加え、公共部門でも普及が進む見通しだ。

 ガートナーは企業などの間でITコストを削減できるクラウドへの理解が高まっている一方、「セキュリティーなどへの懸念も残っている」と説明。IT企業は「既存のサービスを改良することにより大きなチャンスを手に入れられる可能性がある」と指摘している。

日経新聞
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