2010年12月18日土曜日

キヤノン電子の10年12月期、純利益57%増の77億円

 キヤノン電子は17日、2010年12月期の連結純利益が前期比57%増の77億円になる見通しだと発表した。従来予想は41%増の69億円。新興国向けデジタルカメラ用シャッターなどの好調で売上高が過去最高となるほか、生産効率を向上させコストを削減した。年間配当は、2期ぶりに60円(前期は40円)に戻すことも決めた。

 売上高は26%増の1200億円と従来予想を50億円上回る見通し。中国や東南アジアなど新興国で、キヤノン向けにデジタル一眼レフやデジタルコンパクトカメラ用シャッターが伸びる。日米欧など先進国でもレーザープリンター用スキャナーやプリンター部品などの販売が回復する。

 営業利益は 78%増の145億円と従来予想を25億円上回り、金融危機前の07年12月期に計上した過去最高益(144億円弱)を上回る見通し。生産ラインの見直しや原価低減を進めた。売上高営業利益率は12%強と07年12月期の13%弱には届かないが、前期比では3.6ポイント上昇する。経常利益は66%増の140億円で、金融危機前に計上した最高益(145億円)を下回る見通し。

日経新聞