2010年12月24日金曜日

キヤノン、コスト削減計画を1250億円超に

 キヤノンはITシステム統合による2010―12年のコスト削減計画を当初比25%増の1250億円超に上積みした。06年に商品企画から、設計開発、生産、販売サービスまでのITを国内外で統一する取り組みを始め、11年末にすべての情報を一元管理できるインフラが完成する計画だ。総額250億円を投じる一大プロジェクトで、間接部門の増員抑制やリードタイム短縮、品質管理などで大きな効果を見込む。
 
 キヤノンはIT統合化により、カメラや事務機器など事業本部ごとに、工場稼働状況や実売データ、在庫数量などすべての情報が全世界の拠点から集まることになる。各本部側で購入注文(PO)を基に、各工場へ生産量を指示できるため、工場側の生産管理などがより小規模で済み、生産革新活動に人員を集中配置することが可能になる。

日刊工業新聞