2011年2月24日木曜日

リコー、独大手とデジタル印刷機販売提携

 リコーは23日、独オフセット印刷機大手のハイデルベルグ(ハイデルベルク市)とデジタル印刷機の販売で提携すると発表した。ハイデルベルグの印刷会社向けの販売網を通じ、リコーのデジタル印刷機を売る。弱みだった印刷会社の販路を補完し、成長分野と位置付けるデジタル印刷機の販売拡大につなげる。

 第1弾としてハイデルベルグがリコーのデジタル印刷機「リコープロ C901シリーズ」の販売を英国とドイツで4月から始める。2012年までに販売地域と機種を段階的に増やす。

 リコーは08年に自社開発のカラー対応のデジタル印刷機で市場に本格参入。ただ、デジタル複合・複写機が主力のリコーは、オフィス向けの販路は強固だが、印刷関連の営業力強化が課題だった。世界170カ国250拠点でオフセット印刷機を展開するハイデルベルグの販売網を活用し、印刷関連の顧客獲得増を狙う。

 デジタル印刷機はチラシやカタログなど商業用途の印刷物を製版せずに素早く印刷できる。大量・高速印刷を強みとするオフセット印刷とは異なり、少ない量の印刷や一枚ごとに異なる内容の印刷などが低コストで可能な点を特徴とする。

日経新聞