2011年9月8日木曜日

エプソンの画像補正IC『S2D13782F』

(以下リリース記事より)

液晶パネルのバックライト自動制御による低消費電力化と
色彩豊かな映像表示を両立させる画像補正IC『S2D13782F』を商品化

セイコーエプソン株式会社(社長:碓井 稔、以下エプソン)は、エプソン独自のイメージエンハンスメント(画質向上)技術を採用した中・小型液晶パネル用画像補正IC『S2D13782F』を開発し、9月6日よりサンプル出荷を開始しました。サンプル価格は、1個880円(税別)です。

本ICは、液晶パネル表示の消費電力を削減しつつ、同時に画像を補正して、色彩豊かな映像表示も実現するものです。

環境に配慮したものづくりにおいて、ますます製品の低消費電力化が求められています。特に表示機能を持つ製品では、全体の消費電力のうち液晶パネルのバックライトが大きな割合を占めています。バックライトの電流を抑えることで消費電力を減らすことはできますが、映像が暗くなり、液晶パネルの表現力を損なってしまうという課題がありました。

そこでエプソンは、累計出荷数2000万個以上の市場実績を持つ携帯電話向けの液晶ディスプレイコントローラーで培ったイメージエンハンスメント技術「AME2EX(Auto Movie Enhancement 2 Extended)」を向上させ、液晶パネル表示の低消費電力化と色彩豊かな映像表示の両方を実現できる中・小型液晶パネル用画像補正IC『S2D13782F』を開発しました。

本ICは、イメージエンハンスメント技術「AME2EX」により、リアルタイムに液晶パネルのバックライトを適正な光量に制御することで、30~50%※の消費電力を削減できます。バックライトの制御と連動して、入力映像に対して自動的に最適な輝度、コントラスト、ガンマカーブ(*1)、彩度に補正することにより、コントラストのある色彩豊かな映像表示を実現します。なお、バックライトを制御するための入力データは、表示映像または光センサーの制御信号のどちらかを、お客様側で選択できます。

また、「Adaptive Sharpness」技術により、入力映像からテキストと映像の領域を自動判別し、それぞれの領域に最適なエッジ強調処理を行うことで、字幕などのテキストデータの視認性をより向上させることが可能です。

本ICは、耐久性をはじめとした高い信頼性が要求される車載品質に対応しているため、幅広い分野において高いレベルで安定した性能を発揮します。

エプソンは、今後も強みである「省・小・精」の技術を生かし、低消費電力、小型、高精度・高精細の電子デバイスなど、お客様にとってなくてはならない製品・サービスを提供してまいります。


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