2009年12月8日火曜日

韓LG電子、米コダックの有機EL事業を買収へ

韓LG電子は7日、LGグループ傘下のLGディスプレイやLG化学と共同で、米イーストマン・コダックの有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)事業を買収し、関連特許を共有することに合意し、コダックと交渉を進めていると発表した。具体的な買収方式と買収額については明らかにしなかった。

LG電子は有機ELの関連特許を多く保有しているコダックを買収することで、有機EL部分の競争力を強化する狙いとみられる。LG電子は2009年、LCDTV部で好調となるも、サムスン電子に有機ELテレビ市場の主導権を奪われたことに悩んでいた。現在、サムスングループのサムスンモバイルディスプレイが世界の有機EL市場の98.3%をシェアしている反面、LGグループのLGディスプレイは0.7%のシェアにとどまっている。有機ELテレビ市場は高価格などの問題でまだ小規模であるが、2012年頃からは市場が本格的に拡大すると見込まれている。調査会社ディスプレイサーチによると、有機ELテレビ市場の規模は2010年の2万5,000台から2012年に100万台超に成長するという。また、2013年には市場規模が 233万台となり、全体TV市場で1%のシェアを占めると予測されている。

 一方、最近のフィルム事業の不振で経営難に陥っているコダックは、資金調達のため、有機EL事業を売却すると決定した。また、両社は2008年から進めてきたカメラフォン関連の法的紛争をめぐっても、デジタルカメラ関連の特許を共有することで合意した。

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