2010年4月23日金曜日

キヤノン、オセとの統合本格化

 キヤノンはTOB(株式公開買い付け)で子会社化したオランダ・オセとの統合に向け本格的に動きだす。事業統合を円滑に進める組織を発足させ、短期と中期に分けた計画を策定中だ。昨年11月のTOB発表以降遅れ気味だった統合に向けた話し合いが緒に就いた形だ。プリンティング分野での世界ナンバーワンを目指しており製品群拡充や販売網活用など相乗効果の早期最大化がこれからの大きな課題になる。
 キヤノンとオセは事業統合に向けたステアリングコミッティー(運営委員会)を共同で立ち上げて、100日以内をめどに取り組む課題と中期的な課題の洗い出しを始めた。世界の販売会社からも参加する。同委員会の活動期間は最大で3年間になる。
 「事業領域が重ならないので、あまり対立関係にならない」(中岡正喜常務映像事務機事業本部長)と両社の補完関係は良好だ。

日刊工業新聞
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