2010年11月30日火曜日

富士ゼロックス「中国シェアを倍増」 14年目標

富士ゼロックスは29日、中国でプリンター事業を拡大すると発表した。大企業向けで100万円以上の高機能品が中心だったが、中小企業向けに1万~6万円の低価格品を発売する。2014年に中国市場で販売台数シェアを09年比2倍の20%に引き上げる。成長市場を巡り、首位の米ヒューレット・パッカード(HP)やキヤノンなどと競争が激しくなりそうだ。

 山本忠人社長が北京市で記者会見を開き、LED(発光ダイオード)プリンターの中国戦略を説明した。低価格品投入に加え、現在600社の販売代理店を14年初めまでに1200社に倍増、電話などを使った販売促進活動も手がける。江蘇省に修理拠点を新設し、故障にも素早く対応する。

 業界推計によると、09年に中国のレーザープリンター(LED型を含む)市場は約400万台。日米欧市場の低迷とは対照的に、5%以上の成長が見込めるという。富士ゼロックスは中国市場で現在5位だが、2位の中国レノボ・グループや3位のキヤノンなどを抜く目標を掲げる。

 富士ゼロックスは低価格機種の販売時にトナー2本を無償提供する販促策を実施する。ライバル企業も同様のサービスや値下げで対抗する構え。「プリンター大手の利益率が下がる可能性が出てきた」(証券アナリスト)との指摘もある。

日経新聞

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