日本製紙連合会は20日、2010年の紙の国内需要が1675万2000トンと09年比で0.4%減少したと発表した。11年は前年比1.4%減の1652万2000トンの見通しで、5年連続の市場縮小になりそうだ。
新聞や雑誌の部数の伸び悩みに加え、企業が広告の軸足を紙媒体からインターネットに移しており、主力の印刷・情報用紙の不振が続くとみている。
段ボールや飲料・日用雑貨の箱になる板紙は10年は4.1%増の1149万5000トンで、11年も0.7%増える見通し。情報伝達分野の低迷を物品輸送分野が補う傾向は今後一段と強まる可能性が高く、製紙各社に製品構成や設備の見直しを迫りそうだ。
同時に発表した10年12月の紙の国内出荷量は前の年に比べ1.2%減の130万3000トン、板紙は2.3%増の93万6000トンだった。
日経新聞