2011年2月4日金曜日

ニコン10~12月、純利益96億円 露光装置が黒字化

 ニコンが3日に発表した2010年10~12月期連結決算は、純利益が96億円と、前年同期の1800万円から大幅に改善した。デジタル家電などの需要増を背景に、半導体や液晶製造用の露光装置部門(精機部門)が9四半期ぶりに黒字化した。11年3月期通期については従来予想を据え置いた。

 10~12月期の営業利益は5.5倍の185億円に回復した。対ドルで7円、ユーロで21円の円高となり、87億円の減益要因が発生したが、販売増やコスト削減で吸収した。

 部門別では精機部門の営業損益が33億円の黒字(前年同期は92億円の赤字)に回復。円高の影響が大きいカメラ部門は1割減益だった。

 全体の売上高は14%増の2537億円だった。半導体露光装置の販売が2.5倍、液晶用が3割増となり精機部門の売り上げが倍増した。カメラ部門は微減収だったが、デジタル一眼レフカメラ、コンパクトデジタルカメラともに新興国を中心に販売は好調。台数はそれぞれ全四半期を通して過去最高だった。

日経新聞