2011年2月3日木曜日

ソニー、セイコーエプソンから中国社買収-液晶事業を拡大

ソニーは2日、セイコーエプソンから、中国で中小型液晶ディスプレー製造の後工程を行う100%子会社、蘇州愛普生(SZE)の全株式を取得することで合意したと発表した。取得対価は7億7500万人民元(約96億円)で、SZEの保有する現預金なども含めて算出した。昨年4月にソニーはエプソンからアモルファスシリコンTFT液晶ディスプレーの前工程事業を取得しており、ソニーは今回、一貫生産できる体制を整えてスマートフォン向けで需要の伸びる中小型液晶事業を拡大する戦略だ。
 SZEでは現在も、ソニーグループから中小型液晶ディスプレーの後工程を請け負っている。モジュール化する後工程だけでなく、タッチパネル製造も行うSZEを取得することで、ソニーは全世界で市場の拡大するタッチパネルの生産能力も増強できる。
 SZEは従業員数が5899人(昨年12月末)で、資本金は10億4300万人民元(約129億円)。

日刊工業新聞