2010年11月2日火曜日

王子製紙 経常益12%減 7~9月、印刷用紙の需要低迷

 王子製紙が1日発表した2010年7~9月期連結決算は、経常損益が前年同期比12%減の121億円だった。国内の印刷用紙の需要が低迷したほか、古紙など原料価格の上昇も収益を圧迫した。

 売上高は微減の2880億円、営業利益は21%減の147億円。営業利益ベースでは前年同期に比べた価格低下や販売数量の減少が約47億円の減益要因となった。企業が広告を抑制し印刷用紙などの需要が伸び悩んだ。

 原料価格の上昇は15億円の減益要因。一方、コスト削減は約34億円の増益要因になった。生産性の向上や修繕費の抑制などを積み重ねた。

 通期の業績予想は、売上高が前期比5%増の1兆2000億円、経常利益が7%減の600億円とする従来予想を据え置いた。コスト削減は計画以上に進んでいるが、需要が当初想定より伸び悩むとみている。