2010年11月6日土曜日

オリンパス4~9月、純利益81%減 デジカメ苦戦

 オリンパスが5日発表した2010年4~9月期の連結決算は、純利益が前年同期比81%減の70億円だった。デジタルカメラが競争激化で低迷したほか、前年同期に血液分析機事業の売却益を計上していたため利益が目減りした。内視鏡事業は北米や中国などで好調だったが、補えなかった。

 売上高は4%減の4173億円、営業利益は27%減の208億円だった。コンパクトデジタルカメラが価格競争などを背景に苦戦。テジカメを含む映像事業部門の営業損益は33億円の赤字(前年同期は17億円の黒字)だった。円高も響き、売上高全体で214億円、営業利益で46億円のマイナス要因となった。

 円高の影響を織り込み、2011年3月期の業績予想を下方修正した。売上高は前期比横ばいの8800億円(従来予想は9000億円)、営業利益は12%減の530億円(同630億円)、純利益が69%減の150億円(同210億円)となる見込み。下期の想定為替レートは、対ドルでは1ドル=85円と据え置いたが、対ユーロは1ユーロ=110円と5円円高に見直した。

 川又洋伸取締役は決算会見で「海外生産比率を高めて円高に対応する」と説明。苦戦するコンパクトデジタルカメラについては「現在魅力ある製品を仕込んでおり、春モデル以降に投入していく」と述べた。

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