2011年5月26日木曜日

キヤノンが自社株買い 上限500億円、資本効率高める

 キヤノンは25日、500億円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。自社株買いは昨年の10月以来。金融危機後の合理化や在庫削減で積み上がった現預金を自社株買いに充て、資本効率を高める。同社は東日本大震災の影響で2011年12月期の業績予想を下方修正したが、株主配分については従来方針を維持する考えだ。

 自社株買いの期間は26日から7月28日まで。上限は1500万株で発行済み株式数(金庫株除く)の1.2%に当たる。買い入れる自社株は消却するほか、株式交換によるM&A(合併・買収)にも備える。

 キヤノンの今期純利益は2200億円と前期比11%減る見通し。震災の影響で期初の増益予想から一転、減益となるが、11年3月末の現預金は8166億円と金融危機前の08年3月末より1割以上多く、資金は潤沢。今後も数百億円規模で自社株買いに踏み切る可能性もある。

日経新聞
キヤノン発表記事