2011年8月12日金曜日

米出版、電子書籍拡大で2年連続売り上げ増 

 米出版社協会(AAP)は、全米の出版社約2000社を対象とした初の網羅的な業界動向調査結果を公表した。2010年の売上高合計は前年比3%増の279億ドル(約2兆1000億円)。電子書籍の売れ行きが好調で、09年、10年とも前の年に比べ売り上げが拡大した。

 電子書籍の10年の売上高は8億7800万ドルと、08年比で10倍以上に急増。教科書や学術書を除く一般書籍に占める比率は08年の0.6%から6.4%に上昇した。

 紙の書籍では、主力のハードカバーとソフトカバーの10年の売上高が08年比でそれぞれ1%程度増加。一方、日本の文庫本に相当する「ペーパーバック」は同14%減と大きく減少した。

 AAPはこれまで主要出版社87社の売上高などの分析結果を定期的に公表していたが、別の業界団体と共同でより網羅的な調査手法を開発した。

日経新聞