2009年10月28日水曜日

キヤノン、減収減益 個人向け堅調

キヤノンが発表した2009年第3四半期(7~9月)連結決算は、オフィスでの固定費削減の影響や円高が響き、前年同期比で減収減益となった。ただ、在庫調整や経費削減が順調に進行したほか、デジタル一眼レフカメラやプリンタなど個人消費者向け製品が堅調に推移。四半期ベースで見ると前期より減益幅が縮小するなど、業績の底打ち感も見え始めている。大澤正宏常務も「デジタルカメラやプリンターなど個人向けの商品については回復の感触が出てきた」と説明。一方、事務機については「回復にはまだ時間が必要だろう」との見通しを示した。

キヤノンの1~9月期連結決算は、売上高が前年同期比27.2%減の2兆2551億円、本業のもうけを示す営業利益が同72.9%減の1249億円、最終利益が同76.4%減の701億円となった。外国為替市場での円高による影響は、売上高で2471億円、営業利益で1449億円のマイナス要因となったが、1~9月累計で1877億円の経費削減を実現したという。

為替動向が業績に与える影響についてキヤノンでは「堅調な消費者向け製品の販売や経費削減でカバーできる」とし、通期業績予想は7月の予想値を据え置いた。

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