2009年10月27日火曜日

Xerox、プラスチック回路の印刷を可能にするシルバーインクを開発

Xeroxが従来より低いコストでファブリックやプラスチックなどより広い範囲の素材に電子回路を印刷することができる新しいインク技術を開発した。Xeroxのプロセスでは、処理回路の配線に使用することのできる金属銀を含むインクを使用する。これまで液体銀の高い温度によって溶けてしまうという不都合な性質を示していたプラスチックなどの表面に適用することができる。Xeroxのプロセスは、従来よりもかなり低い温度でインク組成物を扱うと同社は述べている。Xerox Research Centre of Canadaの研究所マネージャー、Paul Smith氏は、「電子衣料や安価なゲーム機などを現実のものとすることのできる優れた手法を発明した。この発明により、業界ではより低いコストでより広い範囲の素材に電子回路を印刷することができるようになる」と述べている。
具体的な用途として挙げられるのは、可とう性のあるプラスチックディスプレイを搭載した低コストな電子書籍、無線周波数認識(RFID)タグや、患者が服用した薬の量を記録し薬を適切な量ずつ服用することのできる”スマート”ピルボックスなども想定される。この銀インク技術は現在、社外組織によるテスト用に提供されており、近い将来製品に向けた素材の製造も検討されている。

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